大丈夫かなぁ、大塚愛。
heartって曲のプロモがいまやたら
音楽チャンネルとかでかかってるんですが、
http://www.youtube.com/watch?v=KLiWknES2oM
その中の彼女のカットのどれもこれもすべてが
「男の性的欲情を刺激する」カットなんですよね。
で、たぶん彼女は自覚的にそれをやっている。

これは疲れるだろうなぁ。不特定多数の男たちの欲情した視線にさらされていることを自覚しながら、かつ「欲情装置としての女」である自分をあえて引き受けると言うのは。
女性がある年齢になるとおばさんになってしまうのは、そうした生き方にムリがあるからだとぼくは思います。男の欲情の対象として自己を見出し続ける生き方と言うのはどう考えても自然じゃない。もっとも最近個人的にハマッてる心理学者コフートによると「自立」なんてものはありえなくて、「依存」の先にあるのは「よりよい依存」でしかない、ということらしいんですが、だとしても「欲情装置」として男の欲情に依存するのだとしたら、それは「あなたでなくてもいい」のだし「代わりはいくらでもいる」。ウインドウに並べられた商品のひとつにしか過ぎない気がします。シーズンが終われば新しい商品に取って代わられる。
ぼくはフェミニストでも何でもないですが、大塚さんみたいな痛々しいまでに欲情装置であることに自覚的である人を見ると、もっと違う生き方があると思うよ、たとえば欲情の針を過剰に触れさせて笑いに転じる倖田來未さんの戦略とか、と(勿論届かないですが)言ってあげたくなります。ただ残念ながらぼくも大塚さんの自覚的な振る舞いにそれでも欲情してしまっている以上、欲情装置としての女性という概念の維持に加担していることに違いはないのですが。そろそろ解放されたいです。セックスをめぐるあれやこれやから。1957年のフラニーは「エゴ、エゴ、エゴ!」と叫んだけれど、2007年のフラニーは「セックス、セックス、セックス!」と叫ぶかも知れませんね。ただ、2007年のフラニーに電話をかけてあげられるゾーイーはまだ現れていない気がします。少なくとも上野千鶴子さんや内田樹さんのような「セックスなんてくだらないことにいつまでとらわれてるんだ!」って言い方では全然救われないと思います。難しいですね…。

LOVE PiECE(DVD付) 大塚愛 CD

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