「カラマーゾフの兄弟」が売れている↓というので、
http://www.sankei.co.jp/culture/bunka/070822/bnk070822001.htm
本屋をいくつか回ってみたのですが1巻はどこも売り切れでした。しかし26万部って半端じゃないですね。「ミステリーとして読んでるのでは」って新聞には書いてあったけどそうなのかな。新訳は読んでないので何とも言えないのですが、高校生のとき親の本棚に全集があったのを手に取ってみた時はとてもとても難解でついていけそうもなかったです…。それを新潮文庫版と合わせて延べ40万人が手に取ってる日本と言う国は、まだまだ文化的に捨てたものじゃないのかも知れませんね。この勢いでロシア系の作家ブームになったら次はナボコフの「断頭台への招待」を文庫化して欲しいです。

考えてみれば「カラマーゾフ」が売れてるのって、「長い小説」を読みたい!という需要はたぶん昔から変わらずにあって、でも村上龍も村上春樹も長編小説をずっと出していないように、日本を代表する作家さんたちがその需要に応えられていないっていうことなのかもなあ、ってちょっと思います。あ、宮部みゆきさんの新しいのは長いですね。立ち読みしてみよ。

会社のエレベーターの中で20代の女の子ふたりが会話していて、一方が話したネタに対してもうひとりが
「その話、超ウケるんだけど〜」
と返してたんですが、その声があまりにも平板で冷静で柳原可奈子が真似するハイテンションな感じとは程遠くて、すごく引っかかりました。

もしかしたら「超ウケる」って別に「本当に面白い」ってワケではなくて、「その話、超ウケるんだけど〜」というセンテンス全体がワンワードになっていて、しかもそれ自体は意味を持たないただの「相槌」になってしまっているのかも知れませんね。言葉のパワーが弱っているというか、言葉の「一発ギャグ」化しているというか。要するにすでに「とんがった言葉」ではなくなってるんでしょうね。「どんだけぇ〜」にも似た匂いを感じますが。

一発ギャグと言えば少し前に「ぐるナイ」って番組で紹介された時から気になっていた「小島よしお」が最近大ブレイク中ですね。「でもそんなの関係ねぇ!!そんなの関係ねぇ!!」と裸同然の格好で連呼するヤツ。

波田陽区やレイザーラモンHGの何が面白かったのかをその旬を知らない人たちには説明が不可能であるように、「小島よしお」も来年の今頃には何が面白かったのか全然わからなくなっているんだろうけど、でもいま現在見るとすごく面白くて、わけのわからないオーラに包まれているんですよね…。何なんだろう、これって。言葉って不思議だなぁ…。

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)
ISBN:4334751067 文庫 亀山 郁夫 光文社 2006/09/07 ¥760

コメント

クロム
クロム
2007年8月24日23:52

即行リンクいたしました〜。よろしくお願いいたします〜。ミラン・クンデラは久々に読んだらやはり結構おもしろかったです。

たこバス
たこバス
2007年8月25日0:24

に、25日に書いた日記に24日のコメントが!
「時をかける少女」みたいでいいですね〜。
こちらこそよろしくお願いします。

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